お彼岸とは、ご先祖さまを供養し感謝をする期間です。
秋のお彼岸2022年はいつ?お彼岸の由来や風習お供えについても知っておきたいことです。
秋分の日は、国民の祝日の1つで2022年は9月23日(木・祝)で す。
昼と夜の長さがほとんど同じ長さである秋分の日は、お彼岸の中日にあたります。
2022年の秋のお彼岸は、9月20日(火)から9月26日(月)までの7日間です。
秋分の日は、1948年に公布・施行された「国民の祝日に関する法律」によって制定されました。
秋分の日は、「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ日」とされています。
戦前、秋分の日は「秋季皇霊祭(しゅうきこうれいさい)」と呼ばれていました。
秋季皇霊祭とは、毎年秋分の日に宮中で、歴代の天皇や皇族の神霊をまつる儀式です。
その後、庶民の間にも徐々に広がり、戦後「秋分の日」と改名されました。
なぜ春分の日・秋分の日が彼岸なのでしょうか?
お彼岸の由来
仏教では、彼岸(先祖がいる「極楽」を指す)は西に位置し、此岸(しがんとは私たちが生きている世界のこと)は東に位置すると考えられています。
春分の日と秋分の日は太陽が真東から昇り真西に沈むため、彼岸と此岸が最も通じやすい日と考えられました。
以上の理由から、春分の日と秋分の日に先祖を供養するようになりました。
春分の日と秋分の日はお彼岸の中日にあたるため「彼岸の中日」と呼びます。
仏教では「中道」という考えを重んじています。
中道とは「苦」「楽」「有」「無」にとらわれない偏りのない立場のことです。
昼と夜の長さが同じである春分の日と秋分の日は、中道を象徴した日と考えられました。
お彼岸の期間は?
春のお彼岸は「春分の日」、秋のお彼岸は「秋分の日」を中日として前後3日間、合わせて7日間ずつが「お彼岸」の期間となります。
「春分の日」と「秋分の日」はいずれも国民の祝日で、毎年2月に開催される閣議によって翌年の日程が決められています。
2022年(令和4年)秋のお彼岸期間はいつからいつまで?
秋のお彼岸は「秋分の日」を中日として前後3日間、計7日間が「お彼岸」の期間となります。
秋のお彼岸は、2022年は9月20日(火)から9月26日(月)までの7日間という日程になります。
9月20日(火) 彼岸入り
9月23日(金・祝) 中日(秋分の日)
9月26日(月) 彼岸明け
ちなみに、お盆とは違って「お彼岸休み」というのは存在しませんが、お彼岸はシルバーウイークといわれる9月の連休に重なることが多いです。
2019年は21日(土)から23日(月・祝)までの3連休、2020年は9月21日(月)が敬老の日、22日(火)が秋分の日ということで、19日(土)から22日(火・祝)まで4連休となりました。
2021年は、秋分の日の前後が平日となってしまいますが、9月20日(月・祝)が敬老の日なので、18日(土)から20日(月・祝)までは3連休となりました。
ただし、23日の秋分の日の後の9月24日(金)に有給休暇を取得すれば23日(木・祝)から26日(日)まで4連休となりましたね。
2022年(令和4年)春のお彼岸期間は、春分の日は3月21日(月・祝)でしたから、2022年3月18日(金)から3月24日(木)までの7日間でした。
3月18日(金) 彼岸入り
3月21日(月・祝) 中日(春分の日)
3月23日(木) 彼岸明け
彼岸は日本独自の風習
お彼岸はインドなど他の仏教国にはない日本だけの風習です。
日本では、正月など神道にまつわる行事を行う一方、仏教を説いた釈迦の教えも受け入れてきました。
お彼岸は「日願」でもあるため、太陽の神を信仰する神道と結びつきやすかったという説もあります。
また、春の種まきや秋の収穫とも結びつき、自然に対する感謝や祈りがご先祖様に感謝する気持ちにもつながって、お彼岸は大切な行事となりました。
彼岸の中日である「春分の日」「秋分の日」は国民の祝日です。
祝日法による趣旨はこのようになっています
- 春分の日:自然をたたえ、生物をいつくしむ日
- 秋分の日:祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ日
お彼岸にお供えする物
宗派によって多少違いはありますが、ご供養するときは、お墓や仏壇に花を手向け、香を焚き、お供え物をすることが一般的です。
お供えは「香」「花」「灯燭(とうしょく)」「浄水」「飲食(おんじき)」の5つからなる「五供(ごく)」が基本とされています。
仏花には、菊や白い花を中心にトゲ、毒、強い香りのある花は向かないとされています。
ですが、お彼岸には季節の花を添えたり、故人の好きだった花でまとめたりすることが多いです。
お彼岸料理の決まり事は、お彼岸の食事は、故人が生前に好んでいた料理を供えることもありますが、多くの場合は精進料理を作るようです。
精進料理を作る際には、牛・豚・鶏といった肉類や魚介類など、動物性の食材は一切使用しないそうです。
これは、動物が人間と同様に霊を持ち、命を天から授かっているため、食のための殺生を戒め天寿を全うさせるべき、という仏教の教えに基づいたものだとか。
また、ネギ・にんにく・らっきょう・ニラ・アサツキ(ワケギ)を総称して五葷(ごくん)と呼びますが、これらの野菜に分類される食材も精進料理では忌避されています。
地域や精進料理の宗派によっても異なりますが、基本的には昆布と干ししいたけでだしを取り、野菜・穀類・豆類・海藻・果実をふんだんに使用した料理にする必要があります。
味付けは、食材そのものの風味を活かすため、上品な薄味に仕上げるようにします。
お盆の時のように、盆提灯やキュウリの馬とナスの牛といった特別な小物などは必要ありませんが、お供えするお膳の内容は共通しています。
基本的には、お膳の手前に箸を置いた時に、向かって左側にご飯のお椀、右側には汁椀を、そしてその間に漬物皿を置きます。
ここに一品から三品のおかずを加えることになりますが、一品(一汁一菜)または二品(一汁二菜)の場合は普段の食事、三品だと一汁三菜というおもてなしの意味合いのあるお膳になります。
おかずが三品の時のそれぞれの配置は、中央と右奥、左奥ですが、品数が少ない場合やどういったお椀を置くかなどについては、そこまで難しく考える必要はないようです。
また、お供えする際は、箸の置いてある側を仏壇の方へ向けることも重要です。
あくまで、仏様が食べるお膳なので。
最も丁寧な作法では、お彼岸の期間中は毎日一汁一菜か一汁二菜のお膳をお供えし、彼岸の中日(春分・秋分の当日)は一汁三菜をお供えするそうです。
でも、忙しい場合は基本のポイントを押さえておくだけでもよいそうです。
ご飯だけに省略することもできるとのことです。
お彼岸に仏様に捧げ、先祖にお供えして家族でも食べるのが「おはぎ」です。
小豆の赤い色は魔除けの色。小豆の粒あんの姿が、秋に咲く赤い小花が密集した萩の花に似ているので「萩の餅」、「おはぎ」と呼ばれるようになったそうです。
春のお彼岸には、春の牡丹(ぼたん)の花に例えて、「ぼたもち」と呼びます。同じ物が、季節によって呼び名が変わります。
お彼岸の入り:おはぎ・ぼたもち
お彼岸の中日:お赤飯(または小豆飯)
お彼岸の明け:だんご
お彼岸のまとめ
お彼岸は年に2回あって、春のお彼岸は「春分の日」、秋のお彼岸は「秋分の日」を中日として前後3日間合わせて7日間をいいます。
お彼岸の期間中は、毎日一汁一菜か一汁二菜のお膳をお供えするのですが、その料理は精進料理が多いそうです。
ですが、ご飯だけでも良いそうです。
今回我が家でも、お彼岸の作法がほとんど知らない世代になってきてるので改めて調べてみました。
お彼岸の期間7日間でも毎日一汁一菜か一汁二菜のお膳を用意するのは難しく、ご飯だけになってしまっています。
後は、その時のおかずを少し上げたりしています。
お膳の配置もまた覚えられない作法のひとつです。
これから先も難しい作法は出来なくてもこれらの作法は覚えておきたいものです。
我が家で唯一、家族の行事として母親から習慣づけられている風習は、お彼岸の入りには、おはぎかぼたもち、お彼岸の中日には、お赤飯(または小豆飯)そして、お彼岸の明けには、だんごを仏壇に上げてから頂くというものです。
せめてこれだけでも次の世代につないでいけたら良いなと思っております。